上尾中央総合病院小児科
中島千賀子
上尾中央総合病院は J R 上尾駅から徒歩 2 分、窓からは秩父連山の遥か向こうに富士山を見渡せる自然豊かな環境にあります。小児科には常勤医師 10 名(認定小児科指導医 2 名、小児科専門医 7 名)、非常勤医師6名が在籍しています。2021 年の外来のべ患者数 17943 人、紹介患者数827 人、入院患者数 950 人、救急車受け入れ台数は 262 件でした。乳幼児健診・予防接種外来、一般小児外来、専門外来(小児アレルギー、小児呼吸器、小児循環器など)、救急外来、院内出生の新生児対応まで幅広く診療しています。最近はアレルギー疾患と小児心身症が増加しています。小児アレルギー外来は日本アレルギー学会専門医(小児)3 名と小児アレルギーエデュケーター1名が食物経口免疫療法、生物学的製剤療法、舌下免疫療法などを行っています。心身症の専門家はいませんが、臨床心理士と協力して診療にあたっています。
小児科病棟は病床数 17 と小規模ですが、小児専有病棟でプレイルームもあり保育士が在籍しています。17 床のうち2床が陰圧室で COVID-19 の小児患者を受け入れてきました。入院患者の主な疾患は下気道感染症、急性胃腸炎、尿路感染症、川崎病、IgA 血管炎、ネフローゼ症候群などです。食物経口負荷試験や乳児血管腫の日帰り入院も行っています。
当科は小児科専門医研修プログラムの連携施設となっています。専攻医は初診から、入院診療、退院後の外来フォローまで一貫して担当することができ、常勤医がそれをサポートします。当院の初期研修医もローテートしているので、初期研修医を指導することで更に学びを深めることができます。
医師会向けには「上尾小児科地域連携の会」を年 1 回主催し、小児領域のトピックスのご紹介や紹介患者のフィードバックを行っています。地域の先生方と共に学び続けていきたいと思います。また、患者さん向けには「スキンケア教室」「離乳食教室」を年 4 回ずつ開催しており、大変好評です。
私たちは楽しく学び続けながら、患者さんとご家族の笑顔のために、これからも全力を尽くして参ります。